2010年10月01日
センター試験
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こんにちは。
とーっても久しぶりのエントリーです。
高校3年生はいよいよ、今日からセンター試験の出願が始まりましたね。
受験勉強は順調に進んでいますでしょうか?
出願はちょうどよい機会ですので、センター試験の過去問を再度解いて、自分自身の現状レベルを確認すると良いです。
しかし、英語の長文が解けないからと言って、たくさんの過去問を今から解くのは間違いです。
長文が解けない理由は、ほぼ間違いなく、単語力不足です!
ぜひ、基礎の単語から確認しましょう!
以下の文章がスラスラ読めて、英語で理解できますか?
A second business model made possible by the IT Revolution is one in which work is divided into smaller, more specific tasks performed by individuals in different geographical locations. For example, freelance specialists who may be living in California does some initial work on the project and uploads the result onto a server.
With the knowledge she has acquired in the course of her job search, Ann now understands how the nature of work has changed as a result of the IT Revolution.
読めなかった人は、単語力不足です!
単語を再度、確認しましょう!
最後に、『怪文書』のご紹介です。 気分転換にどうぞ!
大学受験のカリスマ英語教師として有名な安河内先生。
そのブログに、とってもおもしろい「短編」がありましたので、まるごと転載してみます。
こんな英語の先生はいませんか・・・
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1.全単語の「意味調べ」をさせる
2.「辞書を引くのが英語の学習だ!」と念仏のように唱える
3.教科書の本文をきれいに写させる
4.教科書の「全文和訳」をさせる
5.英語の「音読」や「暗唱」などはやらない
ちょっと長いですが、中学生・高校生、中高生をお持ちの保護者のみなさんには一読をぜひオススメします。
私は、夜中に読んで“爆笑”してしまいました。
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昔、筒井康隆さんみたいな短編が書けたらなあ、って思ったことがあります。
で、つまらない短編を書いてみました。改めて読み直してみると、全然面白くない。
やっぱり、才能ありませんね。
(この文章は、世間の状況や、実際の教育とは全く関係ない、娯楽として読むためのフィクションです。いかなる実在の団体や手法を批判するわけでも何でもなく、ただ笑って楽しむための娯楽小説です。)
娯楽小説 「怪文書」
「全文和訳方式」による英語授業の省力化について
---英語教育を守る会
暑い日々が続きますが、会員の皆様はお元気でお過ごしでしょうか。熱中症のニュースが毎日のように世間を騒がせております。どうぞ、お体にお気をつけてお過ごしください。
さて、今回のニュースレターでは、忙しい英語の先生方のために、最小の努力で授業をこなすための省力化の方法を伝授いたします。この方法を使えば、教える側の努力は最小限ですみ、授業以外のことにたっぷりと時間が確保できます。少しでも授業に費やすエネルギーを少なくするためにお役立てください。
この方法を採用した場合、生徒は英語ができるようになりません。しかし、父母の皆さんや校長に手抜きがバレることもほとんどなく、生徒が一生懸命勉強しているように「見せる」ことができます。進学校の先生方が手抜きをするために昔から守り抜いてきた、省力化の手法です。(この文章は完全なる娯楽フィクションです。)
この方法では、教師はほとんど作業をせず、雑用はすべて、「学習」という名目のもとに生徒にやらせることができます。教科書の単語の意味リスト作りのような面倒な雑用は「宿題」「予習」という名のもとに、生徒にやらせます。
生徒は大量の単語の意味調べで数時間は忙殺されます。机に付いている姿を見て、御父母の皆さんも、雑用をしているのではなく、英語を勉強しているのだと勘違いしてくれます。「熱心な学校」を印象づけることができるわけです。
「なぜ意味リストを学校で配布し、効率を高めてくれないのか。」などという苦情が生徒側から出た場合には、「辞書がボロボロになるまでひくのが英語の学習だ。」「功利主義は教育の理念に反する。」などといえば、多くの場合、撃退することができます。(この文章は完全なる娯楽フィクションです。)
さらに生徒が勉強しているように見せるには、教科書の本文をきれいにノートに写すことを宿題にしましょう。これで、また数時間の疑似学習時間を稼ぐことができます。生徒も達成感を得て、勉強したと勘違いしてくれます。
そして、さらに「全文和訳」をさせるわけです。これらの予習作業で忙殺されている子供を見て、御父母の皆さんはすっかり「学校はよくうちの子を勉強させてくれている。」と思いこんでくれます。日本では御父母の皆さんも英語が苦手なことが多いので、まずこれを怪しまれることはありません。(この文章は完全なる娯楽フィクションです。)
もしも、英語に堪能な御父母から「なんでこんな意味のない英語の学び方をするのか。」などという苦情が出た場合には、「大学受験では和訳が出る。受験英語は実用英語とは違う。大学が求めるのは実用的な英語ではない。」という理論で撃退しましょう。多くの場合御父母の皆さんは、「大学受験、進学」という言葉を巧みに使えば引き下がってくれます。
その際に、実際の受験英語が今や実用的なものに変わってしまっている、和訳の問題は一部であるということがばれないようにします。御父母の皆さんには、昭和初期の入試問題などを参考に見ていただくとよいでしょう。(この文章は完全なる娯楽フィクションです)
さて、授業すべてを教師がやると、大変な体力を消費します。そこで「全文和訳方式」が威力を発揮します。生徒を指名して一文ずつ訳を発表させるのです。教師は椅子に座ったままでいることができます。面白い訳が飛び出し、教室の笑いを誘うこともできるかもしれません。教師のあなたはただ指名するだけです。(この文章は完全なる娯楽フィクションです)
さて、生徒に発表させるだけでは、さすがに教師も退屈なので、マニュアル中の全文和訳をゆっくり読み上げ、生徒に書き取りをやらせましょう。その際に、マニュアルの文法説明を少し加えると、親切に授業をしている印象を生徒に与えることができます。
生徒は手を動かしているため、勉強していると錯覚をし、授業に適度な達成感を得ることができます。授業の終わりには、次の「予習」の指示を生徒に与えて、さらに生徒を忙殺しましょう。(この文章は完全なる娯楽フィクションです)
この方法を使えば、教師に英語の実力は必要ありません。昨今は、英語の教師に対しての実力要求が強くなっています。しかしこの方法を使えば、かなりの高度な英文でも、教師の実力に関係なく、きちんと教えたように見せることができます。模範和訳と文法の注釈さえあれば、予習もほとんど必要ありません。英語を話す必要は皆無です。すべてが日本語だけで完了します。(この文章は完全なる娯楽フィクションです。)
英語という科目に関しては、正しい学習法をおぼえてしまった生徒が、教師よりもできるようになるという困った事態がたびたび生じます。しかし、この方法を使えば、生徒の実力は、努力してもさほど高まらないため、教師の実力に生徒が疑問を持つなどという事態も起こらないでしょう。
「全文和訳」は英語教師の労力を最小限にし、生徒や父母に対しての面目を保つための、最高の教授法なのです。(この文章は完全なる娯楽フィクションです)
ご存じのこととは思いますが、このレターは外部に流出しないように「極秘扱い」としてください。もしも、この手抜きの方法が、世間から大々的に糾弾されてしまうと、実用的な英語を教える授業への、全面的な切り替えがなされてしまいます。
そうすると、英語教師は日々のサブ教材の準備や発音模範の練習、授業のシミュレーション、実用英語研修などに追い回されることになります。音読や暗唱などという面倒で疲れる指導をやらなければなりません。また、TOEICテストやTOEFLテストなどの点数を要求されることになり、日々英語を勉強しなければならなくなってしまいます。英語ができないと英語を教えることができないという最悪の事態になってしまうのです。(この文章は完全なる娯楽フィクションです)
先人達が築き上げてきた英語教師の聖域を守り抜きましょう。グローバル化や実業界の要請に押されて、「全文和訳教育」の砦を崩してはなりません。学校や受験の英語と実用的な英語は別なのだと世間に信じさせましょう。古き良き伝統を守り抜くのです。今こそ、守る会の英語教師が団結する時です。
次回のニュースレターでは、大量のプリント課題を与えることによる省力化と課外授業のこなし方をお伝えいたします。お楽しみに。
今日の名言: 「事実は小説よりも奇なり」---バイロン
(この文章は、世間の実情や、実際の教育とは全く関係ない、娯楽として読むためのフィクションです。いかなる実在の団体や手法を批判するわけでも何でもなく、ただ笑って楽しむための娯楽小説です。再度強調しておきます。この文章は完全なる娯楽フィクションです。うそっぱちです。事実としての根拠はこれっぽっちもありません。酔った著者のバカな妄想です。)
この小説の著作権は、すべて著者に帰属するものであり、本文章をあらゆる教育機関や公共の場において、複製・印刷・掲示・配布すること、またホームページ等に転載することは、全面的に許可し、奨励します。とりわけ、印刷して生徒や父母に配布することは、断じて懇願いたします。
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安河内先生は「改めて読み直してみると、全然面白くない。やっぱり、才能ありませんね。」などと書いていますが、充分、笑えます。
最後の「事実は小説よりも奇なり」で爆笑です。
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しかし、これを読んで、「私の英語の先生みたい・・・」と思った人は「笑っている場合」ではありませんね・・・。
早急に対策が必要です!
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